島根の大黒柱ことニック・ケイ。怪我もせず、島根で試合に出続け、40分出場することを1ケイという単位すら作ってしまった。オフの日にも代表戦に出かけ休まない男。しかし、得点、リバウンドなどわかりやすいスタッツに残らない活躍も多く、まだまだ過小評価されていると感じる。今日はさまざまな面から褒めちぎろうと思う。
島根での成績(トラディショナルスタッツ)
今季のここまでの成績を振り返ろう
平均得点11.8 リバウンド7.1 アシスト3.7 FG50.4% 3PFG35.7% FT93.3%
今季平均11点、7リバウンド、3アシスト以上の選手は5人しかいない。(マイクコッツァー選手、ヴィックロー選手、アリゼジョンソン選手、ライアンロシター選手)
今季3Pを3本、FTを2本以上放ち、35%、90%以上で決める選手はリーグに2人しかいない。(もう1人は富樫選手)もうすごい。これだけですごい。
こう見るとケイ選手は得点・リバウンド・アシストとオールラウンドに活躍をしていることがわかる。いやーすごい。本当にすごい。
島根での成績(アドバンスドスタッツ)
今回もBleague Impact Metricsさん(https://b-impactmetrics.amebaownd.com)のデータを参照にさせていただいています。ありがとうございます。
まずは、注目して欲しいのはUSG%(プレイヤーがコート上にいる間に行ったシュートやフリースロー、ターンオーバー(ミス)などのアクションを、チーム全体のアクションで割った比率)です。
今シーズンのUSG% 18.14%
これはチームでクラーク選手、ルーク選手、マカドゥ選手、安藤選手に次ぐ数値である。つまり、ボール保持率ではチームで5番目のポジションである。この数値はリーグ平均よりやや下である。つまりボールを必要としなくてもスタッツを残せる選手ということである。本当にすごい。
次にPIPMという指数を見ていきましょう。PIPMというのはさまざまな数値を参照して、選手個人が試合に与える影響がどれぐらい大きいかを数値で表したものです。つまり試合への影響度という捉えでも良いでしょう。
今シーズンのPIPM +9.72(オフェンス+6.05ディフェンス3.87) リーグ1位
いやーリーグ1位はすごい。まじですごい。
次にNet Ratingを見ていきましょう。ネットレーティングとは、チームや選手が100ポゼッション(攻撃権)あたりに得点する点数と失点する点数の差を表す指標です。オフェンスレーティング(OffRtg)とディフェンスレーティング(DefRtg)という2つのスタッツを使って求めます。オフェンスレーティングとは、チームや選手が100ポゼッションあたりに得点する点数を表します。ディフェンスレーティングとは、チームや選手が100ポゼッションあたりに相手チームに許す失点を表します。ネットレーティングは、オフェンスレーティングからディフェンスレーティングを引いた値です。
長く書きましたが要するに、その選手がいた時に効率よく攻めていれば、オフェンスレーティングは上がり、相手のディフェンスを効率よく守れていればディフェンスレーティングは下がります。
今シーズンのORTG126.5 DRTG97.6 NETRTG28.9(ケイ選手がコートにいる時)
今シーズンのORTG102.5 DRTG107.6 NETRTG-5.1(ケイ選手がコートにいない時)
今シーズンのOnOff Diff On23.98 Off-10.04 NetRTG34.02 リーグ4位
つまりOn/Off Diff(選手がコートにいる時といない時の差)が34点もあるということです。
すごすぎる。本当にすごすぎる。ボールを必要としないのに、オフェンス、ディフェンス共にチームの効率を上げてしまいます。
ケイ選手のすごさ
ここからはただの感想ですが、ケイ選手の1番すごいところは「余計なことをしない。」ということです。基本的にオフェンスでは余計なことをしない、ディフェンスではサボらない。これをやっていれば良い選手だなぁと思うのですが、選手には感情というものがあるのでそうもいきません。調子が良ければいつもは打たないところでもシュートを打ちます。ディフェンスは疲れればサボります。感情の波があればプレーに波があるのは当然のことです。ケイ選手にはそれがないように感じます。いつも通り攻め、いつも通り守っています。本当にすごい。私も選手だったのでこれのすごさを身に沁みてわかります。これがどれだけ難しいことか。クールに攻めて、スマートに守っています。
チームのために体を張り、攻守共に活躍し続けるケイ選手は島根の大黒柱であり、チームに欠かせない存在である。今後もケイ選手の活躍に期待したい。
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